建築構造なんて全然気にしてなかったんですけど、自分たちが住む部屋のスペックをなんとなーく見てたき、ふと目に入ってきたのが…
そう、木造。W造2×4って謎の暗号書いてあるけどこれは木造。
W=Wood、2×4(ツーバイフォー)はそういう工法です。ここでは詳しくは説明しませんのでググってください。
個人的に、アパートやマンションって鉄筋・鉄骨・コンクリートが多いのかな?ってイメージがあったんですよね。
だから、自分たちが住む部屋も例にもれず鉄筋・鉄骨だな!と思っていたら木造。
別に、木造に対して変なイメージがあるわけではないんですが、自分の中の常識、というかイメージ(アパート・マンションは鉄筋鉄骨)と異なっていたので、木造ってどうなの?ってところを調べてみました。
建築構造には種類がある
- 木造(W造)
- 鉄筋コンクリート造(RC造)
- 鉄筋鉄骨コンクリート造(SRC造)
- 鉄骨造
- コンクリートブロック造
国土交通省のデータを元に、令和元年の着工建築物を構造別に百分率で表してみると下記のようになりました。
- 木造:75.4%
- 鉄筋コンクリート(RC造):2.5%
- 鉄筋鉄骨コンクリート(SRC造):0.09%
- 鉄骨造:18.7%
- コンクリートブロック造:0.156%
- その他:3.1%
政府統計の総合窓口より算出
圧倒的木造建築の多さ!!
というのも、マンションを一戸建てるのも個人宅を一戸建てるのも一戸は一戸なので、個人宅に多い木造建築が必然的に多くなるんですよね。
実際、「着工建築物:用途別、建築主別(建築物の数、床面積の合計、工事費予定額)−政府統計の総合窓口」の表で見てみると、令和元年に作られた建物、合計599,353棟に対して、居住専用住宅が511,181棟。
割合にして8割以上が暮らすための家(≒個人宅)となっていました。
なので、木造建築は日本人には慣れ親しんだ建築構造なんですよね。
木造アパートってどうなの?メリット・デメリットは?
個人宅では多い「木造」ですが、「アパート」となるとどうなんでしょうか?
ここからは、木造建築のアパートのメリットとデメリットについて見てきます。
木造アパートのメリット
- 建築費用が安いため家賃も安い
- 自由度が高い
- 断熱性・吸湿性が高い
建築費用が安いため家賃も安い
木造はRC造、SRC造と比べると建築費用が安く抑えられます。
そのため、賃貸アパートの場合、家賃を安くできるんです。
めっちゃいい部屋なのに思ったより家賃が安いって場合は、建築構造が木造の可能性があります。
自由度が高い
アパートの場合は大したメリットにはなりませんが、増改築しやすいというのが木造のメリットになります。
断熱性・吸湿性が高い
木は鉄やコンクリートに比べ、熱伝導率が低く断熱性が高い素材です。
「夏は暑く、冬は寒い」となりにくいのが木造の特徴です。
また、木は吸湿性も高いので、ジメジメしにくく、ダニやカビの予防にも繋がります。
ただ、これは断熱材による部分もあるので、鉄骨やコンクリートの”素材”そのものと比べると…という認識でいたほうがいいかもしれません。
木造アパートのデメリット
- 遮音性が低い?
- 耐震性への不安
- 耐久性への不安
遮音性が低い?
木造アパートって遮音性なさそうって思われる方は多いと思います。
実際調べてみると「木造 防音」「木造 遮音性」といったキーワードで調べる人が多くいます。
確かに、RC造やSRC造と比較すると劣りますが、最近のアパートであれば、壁や床の遮音性に配慮しつくられた物件や、間取りの工夫で騒音リスクが軽減された木造アパートもあります。
なので部屋による、というところが実情です。
新築ならそこまで騒音が気になるということもないと思います。(あとは立地による)
耐震性への不安
アパートなどの建築物は、建築基準法の「耐震基準」で耐震性の基準が定められています。
耐震基準には「旧耐震基準」と「新耐震基準」があります。
1981年(昭和56年)6月1日に建築基準法の改定があり、旧→新となりました。
具体的な変更点は、旧耐震基準では「震度5程度の地震で倒壊しない」が基準でしたが、新耐震基準では「震度6強から7までの地震で倒壊しない」という基準に変わっています。
また、2000年6月に地盤調査が義務化され、建築物のバランスや規定も強化されました。
木造アパートの耐震性を心配される方は、「2000年6月以降」に建てられた部屋を選びましょう。
耐久性への不安
耐久性というのは、地震に強いか?火災に強いか?腐食しないか?という点になります。
これらもRC造やSRC造と比較すると、劣ります。
ただ、住める住宅というのは、建築基準法で定められた基準をクリアしなければ建てることはできません。
つまり、木造であろうと何であろうと、家が建ったということは、一定の耐震性や防火性、耐久性などは保証されているといえます。(偽装問題は別)
「デメリット」は、新築や築年数の浅い物件なら気にならない
ということで、木造建築アパートのメリット・デメリットについて見てきましたが、メリットもあればデメリットもちゃんとありました。
ただ、建築基準法の観点で見れば、最近の建築物は、厳正な審査をクリアした優良物件です。
新築であればなおさら!
木造によるデメリットはほとんどないと言ってもいいでしょう。
あと、鉄筋コンクリート(RC)造や鉄筋鉄骨コンクリート(SRC)造だって同じようにメリットもあればデメリットもあります。ここでは紹介しませんが…
なので、建築構造を気にする場合は「何に重きを置くか?(例えば、遮音性は絶対に譲れないとか)」ということが大切になりそうです。